移民労働者の搾取とは何か?
移民労働者の搾取とは、移民労働者の経済的、社会的、身体的、精神的な幸福に重大な損害を与える、またはその危険性を高める行為です。これには、最低限の雇用基準に反する行為、健康と安全、および移民法への違反が含まれます。これには、恒常的ではなく、容易に改善できる軽微な違反や重要でない違反は含まれません。
移民労働者の搾取通報書はReporting form — Migrant exploitation をご覧ください。
身体に危険が迫っている場合は、111に 電話して警察に通報してください。
被雇用者の最低限の雇用権利
移民労働者には以下の権利があります。
- 書面による雇用契約書を結ぶ権利
- 16歳以上の場合、最低賃金を得る権利
- 有給の休憩時間と無給の食事休憩時間を確保する権利
- 病気休暇、忌引休暇、育児休暇、ドメスティック・バイオレンス休暇を取得する権利
- 祝祭日に有給で休日を取得する権利
- 通常の勤務日である祝祭日に勤務した場合、通常の賃金の1.5倍に加え、代替の有給休日を取得する権利
- 4週間の年次有給休暇を取得する権利
- 給与明細の提出を求める権利
- 解雇により仕事を失った場合、公平に扱われる権利。
これらの権利は、たとえ違法に働いている場合であってもすべての人に適用されます。これらの権利は、いかなる被雇用者からも奪うことはできません。
雇用主が被雇用者の権利を侵害した場合、罰金を科せられたり、外国人労働者を雇用する権利を失ったりします。
その他の言語
他の言語による被雇用者の最低雇用権はYour minimum rights of employees in other languagesをご覧ください。
一般的な搾取の形態
次のような場合、あなたは搾取の被害者かもしれません。
- 雇用契約書が作成されていない
- 仕事を得るために手数料を支払わなければならない
- 賃金の一部、または全額を雇用主に返還しなければならない
- 仕事に対する報酬が少なすぎる、または全くない
- 働いたすべての労働時間に対しての賃金が支払われない
- 上司から実際よりも少ない時間しか働いていないと言ってほしいと頼まれる
- 休憩なしの長時間労働を強いられる
- 仕事を休むことができない
- 祝祭日や年次休暇の賃金が支払われない
- ドアや窓がロックされているために職場を離れることができない
- 食べる、寝る、トイレに行くときは、必ず許可を得なければならない
雇用主が次のような行為を行った場合においても、あなたが搾取の被害者になる可能性があります。
- 雇用主の家の掃除など、業務外の仕事を強要する
- 「ニュージーランド移民局に電話して就労ビザを終了する」と脅迫する
- ビザの許容範囲を超えた労働時間を強要する
- 賃金や給与の一部として宿泊施設を提供しているにもかかわらず、法律で定められている以上の金額を払わせる。詳しくはWorking for accommodation [PDF 476KB] をご覧ください。
- 協力しないとあなたや家族に危害を加えると脅す
- あなたのパスポートを保管している
- あなたに対して好ましくない性的なジェスチャーをする
自分の安全を守る
以下のガイダンスに従うことが非常に重要です。これは、悪質な雇用主を避けるため、あるいは雇用主があなたを利用していることを示すために役立ちます。
- 仕事を得るためにお金を払ってはいけません。これは法律違反です。
- 仕事を得るためにお金を借りてはいけません。
- 一部の雇用主、移民アドバイザー、ワークブローカーの偽りの約束を信用してはいけません。特に彼らが外国人の場合や、仕事を得るためにお金を要求してくる人は要注意です。
- ニュージーランド移民局のウェブサイトImmigration New Zealand website (external link) を確認しましょう。
- 仕事があるということだけでは、居住権や市民権への道が保証されるものではないことに注意してください。
- パスポートは雇用主に渡さないでください。パスポートとその他の書類を安全な場所に保管してください。
- 可能であれば、パスポートとニュージーランドで発行されたビザのコピーを自国に保管しておいてください。
- 雇用主は、被雇用者に個別の雇用契約書のコピーを渡さなければなりません。契約書は安全な場所に保管してください。
- 働いた時間や日数をすべて記録しておきましょう。
- 支払いのあった日付と金額、および
- 雇用主があなたの支払額から徴収した金額
- 可能な限り、給料は個人の銀行口座に振り込んでもらってください。これは、あなたのお金を保護し、給料の支払いを追跡するのに役立ちます。
- 職場で経験したと思われる搾取については、適切な記録を残しておいてください。
苦情を申し出るとトラブルに巻き込まれることになりますか?
一部の雇用主の中には、移民労働者が苦情を申し出るのを恐れていることを知っている人もいます。不法に働いている場合や国外追放されるのではないかと心配している場合は特にです。
一部の雇用主の中には、この恐怖心を利用して移民労働者を優位に利用する者もいます。これは間違っています。ニュージーランド政府は、雇用主が移民労働者を搾取するのを阻止したいと考えています。 私たちは、職場でのいかなる搾取についても報告してほしいと考えています。
恐れずに相談してください。当庁は、あなたを公平に扱います。私たちは、雇用主に対して行動を起こすことができます。
苦情を申し出るとどうなりますか?
Employment New Zealand(ニュージーランド雇用庁)が、あなたからの苦情を検討します。
あなたが連絡を受けることに同意した場合、3営業日以内にこちらから連絡させていただきます。あなたから提供していただいた情報を確認し、私たちにどのような手助けができるかをお知らせします。
ビジネス・イノベーション・雇用省(MBIE)は、「Migrant Exploitation Protection Visa(移民搾取の被害者を保護するビザ)」を導入しました。これにより、移民労働者が搾取的な状況から速やかに抜け出し、合法的にニュージーランドに滞在できるようになります。このビザは最長6ヶ月間有効で、雇用者がサポートする就労ビザを保持し、Employment New Zealand(ニュージーランド雇用庁)によって搾取の通報が評価され、Report of Exploitation Assessment Letter(搾取報告評価書)が発行された人が利用できます。
ニュージーランド移民局の「移民労働者の搾取」に関する情報はMigrant exploitation – Immigration New Zealand をご覧ください。
私たちは、すべての苦情を評価し、ニュージーランド移民局と協力して雇用主に対してどのような措置を取るべきかを決定します。これには、雇用主への教育や、雇用主に対する強制措置が含まれます。
私たちはまた、ニュージーランドでの日常生活に必要なアドバイス、情報、サポートサービスへの接続など、適切なサポートを提供することもできます。
苦情を申し出る方法
最低限の雇用権の侵害を見たり疑ったりした人は、誰でもそれを通報することができます。
こちらのオンライン通報書に記入していただく必要があります。 (external link)
または0800 200 088までお電話ください。コールセンターの営業時間は、月曜日から金曜日の午前8時から午後5時30分までです(祝祭日を除く)。
通訳が必要ですか?
0800 200 088にお電話していただき、話したい言語名をお伝えください。通訳者に接続いたします。通訳サービスは180以上の言語に対応しています。
その他の役立つサービス
雇用問題については、以下のサービスを利用することも可能です。詳細についてはリンクをクリックしてご覧ください。
Early Resolution Service
ビジネス・イノベーション・雇用省(MBIE)のEarly Resolution Service(早期解決サービス)は、職場の問題を早期に、迅速に、
非公式に解決することを支援します。
Employment Mediation Services
ビジネス・イノベーション・雇用省(MBIE)のEmployment Mediation Services(雇用調停サービス)は、雇用関係にある従業員や雇用者を対象とした無料の調停サービスです。
Citizens Advice Bureau
Citizens Advice Bureau (CAB)は、苦情や紛争への対応に関するアドバイスを無料で行っています。
Community Law
無料の法律相談が必要な場合は、Community Lawに連絡することができます。
Unions
Unions(組合)は、搾取の問題を解決し、
あなたが公平に扱われるように手助けします。組合はまた、あなたに代わって雇用主と交渉することもできます。
New Zealand Council of Trade Unions (external link)
Public Service Association (external link)
Crimestoppers
Crimestoppersは、ニュージーランドに住む人々が移民の搾取などの犯罪に立ち向かうための独立した慈善団体です。
Report an immigration offence – Crimestoppers (external link)
翻訳文と英語原文の間に矛盾がある場合は、英語原文を参照してください。